「たまて箱を開けると、もくもくと白い煙が立ち、おじいさんになってしまいました。」
この一文だけでも、浦島太郎だ!とわかる方は多いでしょう。
その浦島太郎の元になった「竜宮伝説」は、鹿児島県の指宿が発祥の地と言われているのをご存知でしたか?
そんな指宿には、たまて箱をイメージした白黒のオシャレな列車が走っています。
その名も「指宿のたまて箱」
開いた時のたまて箱のように、ビックリするような仕掛けやおもてなしを体験することができる列車です!
略して「いぶたま」とも呼ばれています!
今回はこの「指宿のたまて箱」の料金や停車駅はもちろん、行っておきたいスポットもご紹介していきます!
指宿のたまて箱が白黒なワケ
指宿のたまて箱は、鹿児島中央駅〜指宿駅を結ぶ特急列車です。
パッと目をひくモノトーンの車両は、鹿児島中央駅にとまっている他の列車よりもとりわけ目立っていました!
なんでこんな白黒デザインなのかというと「若く黒髪だった浦島太郎が、たまて箱を開けて白髪になった」ところをイメージしているそうです。
まさに”走るたまて箱”ですね!
車内はカラフルでオシャレ
2号車の車内
白黒の指宿のたまて箱ですが、車内はうって変わってカラフルなデザインです。
上の写真は2号車の車内で、南九州産の杉を使って作られているんです。
おとなり1号車でも、ヨットで使われるチーク材という木が使用されていて、普段乗る鉄道では味わえない木の温もりが感じられますよ!
車内からは錦江湾のオーシャンビューが一望できるように、海側はカウンタータイプの座席になっています。
他にもこども用のカウンター席や、車イスの方向けのスペースも設けられていています。
錦江湾や桜島が望める
小雨の錦江湾と桜島
指宿のたまて箱の座席はほとんど海側に向いているので、車内の至るところから錦江湾を眺めることができます。
僕はかなり雨男でして、残念ながら青い海にキレイな青空という絶好のロケーションには恵まれませんでした…。
しかし車窓いっぱいに広がるオーシャンビューは一見の価値アリです!
鹿児島の市街地を抜け、谷山駅〜宮ヶ浜駅間は海に沿って走っていきます。晴れた日には桜島も一望できます!
沿線のスポットに近づくと列車はスピードを落とし、アテンダントさんがアナウンスをしてくださるので見逃すことはないでしょう。
終点の指宿駅が近づくと、線路沿いから指宿の市役所(確かそうだったはず)の方々が旗を持って手を振ってくださいました。
こういうおもてなし、ステキですよね。
僕も列車の中から手を振りました笑
指宿のたまて箱は終着駅につくと、浦島太郎がたまて箱を開けた時のようにドアから白い煙がモクモクと湧いてきます。
最後の最後まで楽しませてくれました!
展望が悪い席はそこまで悪くない
展望が悪いと言われている2号車11Aの席
指宿のたまて箱の公式ページには座席表がのっていまして、そこでは「一部の席は※印で横が戸袋のため展望が悪くなっています」と書かれています。
実際に各座席を見て回ったのですが、海側のカウンター席はそこまで悪くないかな…?という印象でした。
展望が悪いと言われている2号車の4番席
クロスシートは上の画像のように、一部の席は見えづらくなっています。
全く景色が見えないというわけではないです!
ちなみに個人的にオススメの席は、2号車にあるカウンター席「12A〜17A」です。
車窓いっぱいに雄大な錦江湾が飛び込んできますよ!
そして「12A〜17A」のすぐ後ろは、本棚のあるシートになっています。
そこからスマホを海側に向けると、海を眺める自分の後ろ姿をカッコよく撮れるので、映える写真を撮りたい方にもオススメ!
もちろん混んでいたり、他のお客さんがいたら最大限の配慮は必要です!
指宿のたまて箱の停車駅と料金
指宿のたまて箱は「鹿児島中央駅」と鹿児島県の南にある「指宿駅」を結んでいます。
途中の停車駅は「喜入駅」のみで、鹿児島中央〜指宿をおよそ50分で結んでいます。
指宿のたまて箱は全席指定の特急列車なので、乗車券のほかに特急券が必要になります。
気になる料金ですが、鹿児島中央~指宿で乗った場合こうなります↓
大人 乗車券1020円+指定席特急券1780円
指宿のたまて箱は1日3往復運行されています!
基本は2両編成で走っていますが、たまに3両で運転されることもあるそうです。
時刻表はご覧の通りで、午前に1本午後に2本です!
・指宿のたまて箱(下り)
鹿児島中央 9時56分→指宿 10時47分
鹿児島中央 11時56分→指宿 12時48分
鹿児島中央 13時56分→指宿 14時49分
・指宿のたまて箱(上り)
指宿 10時56分→鹿児島中央 11時48分
指宿 12時57分→鹿児島中央 13時48分
指宿 15時05分→鹿児島中央 16時00分
きっぷの購入方法は2パターン
鹿児島中央駅のきっぷうりば
指宿のたまて箱の特急券は、「駅の窓口で買う方法」と「JR九州の予約サイト」の2パターンがあります。
JR九州のサイトから会員登録を、すればきっぷの予約をすることができます。
しかし、指宿のたまて箱に乗るなら便利なフリーパスがあるのでそちらを購入する方がオススメです!
フリーパスはこの後説明します!
また、鹿児島中央駅には改札の前に窓口があるのでそこで購入することもできますよ。
指宿のたまて箱に乗るなら西大山まで行くのがオススメ
指宿のたまて箱は指宿駅までの運行ですが、この指宿駅の3つ先にはJR最南端の駅「西大山駅」があります。
せっかく指宿まで行くのなら、西大山まで足を伸ばしてみることをオススメします!
駅から見える開聞岳は絵に描いたようにキレイな形をした山で、圧巻の存在感です。
そして駅前には「幸せを届ける黄色いポスト」がという不思議なポストがあります。
ここに手紙を入れると、文字通り幸せを届けてくれるのだとか。
いつもは伝えられない感謝の気持ちや思いを手紙に書いて、あの人に届けてみてはいかがでしょうか?
毎年12月末〜2月は菜の花が見ごろで、西大山駅は一面キレイな黄色に染まるそうです。
このタイミングを狙っていくのもありですね。
ちなみに駅前には売店があるので、列車の到着までそこで待っていることもできますよ!
「指宿レール&バスきっぷ」は便利なフリーパス
指宿のたまて箱に乗って、指宿や西大山駅に行ける「指宿レール&バスきっぷ」というものがあります。
カンタンに言うと、鹿児島中央と指宿・西大山を往復できるフリーパスです!
料金は大人3150円・子供1570円で、これは指宿のたまて箱の特急券代も含まれた料金です。また、片道分を知覧エリアの観光に便利な路線バスに変更することもできます!
鹿児島の南側はこのフリーパスがあればほとんど不自由しません!
指宿のたまて箱は見て楽しめる列車
乗っていて感じたのは、この列車は見て楽しめるなと思いました。
たまて箱という名の通り、降りる時にドアから煙が出てきたり、錦江湾の向こうに桜島を眺めることができますし、何よりこの列車のデザインが特徴的でした。
なんというか、列車のイメージがちょっと変わりました笑
今回は曇りでしたが、晴れた日は最高だと思います!
鹿児島へ旅行に行く時は、指宿のたまて箱にも乗ってみてはいかがでしょうか?
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