2020年3月に常磐線が全線復旧し、かつて仙台〜東京を結んでいた「特急ひたち」が復活しました。
今回は、そんな長距離を走る特急ひたちの乗車レポートを書いていきます!
仙台を出発する「ひたち14号」で東京へ行く
明らかに浮いている「品川」の文字…
乗るのは仙台駅を出発する「ひたち14号」
仙台駅から東京方面へのひたちは1日3本出ていて、このひたちがその日の一番列車です。
仙台から東京は東北新幹線を使った場合、約1時間半で移動することができます。
一方でひたちは4時間以上かけて走る、かなりぶっ飛んだ列車です。
ひたちが走る、仙台〜品川の距離は約374km。
これは寝台特急や臨時列車を除く、特急列車の中で5番目に長い距離なのだそう。
ちなみに一番長い距離を走るのはJR九州の「にちりんシーガイア」で、博多~宮崎空港の約413kmを走ります。
今回僕が乗ったのは、先頭車両の1号車。
仙台駅の時点でこの1号車に乗っていたのは、僕含めて3人だけでした。
特急ひたちは全席指定券が必要で、自由席はありません。
しかし座席の指定はせずに乗れる「座席未指定券」というものがあります。
ひたちの料金や座席などについては、別記事でまとめましたのでぜひこちらをご覧ください!
東北本線と別れて浜通りをすすむ
10時13分、品川へ向けて特急ひたちは仙台駅を出発しました。常磐線の旅の始まりです!
仙台駅を出発したところです
— とうげつ@鉄道×旅ブログ (@tougetu_kimama) July 17, 2021
ひたちチャイムいいですね! pic.twitter.com/SNhhU14Ga5
この先の停車駅は、相馬・原ノ町・浪江・双葉・大野・富岡・広野・いわき・湯本・泉・勿来・高萩・日立・常陸多賀・大甕・勝田・水戸・上野・東京・品川です。
ひたちには自動販売機や売店はなく、車内販売はいわき駅を過ぎてからなので、食べ物や飲み物はあらかじめ駅で買っておきましょう!
仙台から6つ先、岩沼駅まで来ました。
岩沼までは東北本線の線路を走ってきましたが、ここから常磐線に入ります。
常磐線は仙台までのイメージが強いですが、実はこの岩沼駅が終点なんです。
なので、本当の常磐線の旅はここからということになります。
岩沼を過ぎたら奥の東北本線とお別れです…
この先福島県の海沿い「浜通り」という地区を通って、東京へ向かいます。
ちなみに東北本線がこの先向かう、福島駅・郡山駅は中通り地区と言います。
ちょうど東北地方は梅雨明けが宣言されたタイミングだったので、窓の外にはキレイな夏の風景が広がっていました…!
長年不通だった区間を快走
以前は代行バスが走っていた原ノ町駅
常磐線は東日本大震災で駅や線路が流されるなど、大きな影響を受けました。
最後の不通区間だった浪江駅〜富岡駅の間が2020年3月に開通し、それと同時に常磐線も全線開通したんです。
富岡駅から見える堤防
僕はこのひたちに乗って、初めて被災地を通りました。
テレビではよく見ていた更地や堤防映像も、実際に生で見ると違いますね。
思わずハッとしました…
完全に余談なのですが、原ノ町の一つ隣の磐城太田駅から双葉駅まで間は、スマホの電波が届きにくかったです。
YouTubeなどで動画を見ようと思っている方はご注意ください。
特急ひたちから太平洋が一望できる
常磐線には、雄大な太平洋を一望できる区間があります。(下のTwitter動画は広野駅〜末続駅間です)
海沿い区間に入ってきました
— とうげつ@鉄道×旅ブログ (@tougetu_kimama) July 17, 2021
青い太平洋はとてもキレイです✨
ずっとみてられる… pic.twitter.com/FiZIrJ2waH
東京方面だと、進行方向左手に海が見えます!
海が見られるのは福島県と茨城県で、その中でちょいちょい太平洋が見られるポイントがあります。
特に海がよく見えたのは、「広野〜末続」「久ノ浜〜四ツ倉」「勿来〜磯原」の区間です!
インスタのストーリーに乗せたい方は、この辺りで動画を撮るといいかもしれません!
勿来駅を出たあたり
そうそう、途中の日立駅にはそんな太平洋が一望できる「シーバーズ・カフェ」というオシャレなカフェがあります。
もし日立へ行く機会があったら、寄ってみてはいかがでしょう?
水戸を境にひたちは豹変する
仙台駅からおよそ3時間、水戸駅に到着です。
ここまでひたち14号は、停車駅が多くありました。
3駅連続で止まることもありましたね…
しかし水戸駅をでると、次の上野まで止まりません。
約1時間止まらないんです…!
千葉県の駅には一つも止まらないので、松戸や柏を利用している方を泣かせにきてますね。
常磐線各駅停車と並びます
青々とした田んぼやキラキラ輝く太平洋の景色から、住宅やマンションが並ぶ街中へと入ってきました。
いよいよ東京が近づいてきましたね。
特急ひたちは最高速度130キロで走るので、取手から並走する常磐線の各駅停車をどんどん追い抜いていきます。
スカイツリーを横目に東京へ
ついにスカイツリーが見えてきました。
スカイツリーを見ると、東京に帰ってきた感じがします。
松戸駅を過ぎたあたりから常磐線の線路はクネクネとカーブが多くなるので、特急ひたちもスピードを落とします。
スピードが遅くなるので、スカイツリーの写真を撮るタイミングは結構ありますよ!
日暮里駅からは、山手線と並走して東京駅へ向かいます。
上野東京ラインができる前までは上野止まりだったので、とても便利になりました。
ようやく東京駅に到着しました!
さすがに4時間半は長旅でしたね…笑
ちょっと疲れましたが、いい思い出になりました。
特急ひたちを利用して、東京〜仙台を移動してみるのは全然アリです!
気になる混雑率ですが、東京までずっと空席が目立ちました。
体感ですが、いわきまではほとんどお客さんは乗ってこず、水戸駅が一番乗ってくる人が多かったです。
それでも乗車率は50%なかったです。
2021年9月30日まで、えきねっとトクだ値スペシャルという早割を利用すれば、ひたちが通常の半額で乗れます!
この機会に乗ってみてはいかがでしょうか!?
コメント